思いつき話

 国際宇宙ステーション「きぼう」。宇宙にある人工物を実際に見てみた

 ニュースで「流星群」が来ると聞くと、ついつい夜空を見上げて流星が見えないかと探してしまう。年間、日本でメジャーな流星群を見ることができるのは真夏か真冬。真夏の流星群で有名なのが「ペルセウス座流星群」。だいたいいつもお盆の時期にやってくる。真冬の流星群で有名なのは「ふたご座流星群」。これは12月の上旬~中旬に見ることができる。と、ここまで流星の話をしたが、今回は自然現象ではなく人工のもの。衛星「きぼう」のお話。

前回は見えなかったが今回は?

 「きぼう」はアメリカ、ロシア、日本など15か国が参加して作られている国際宇宙ステーション「ISS」の一部で日本の実験棟を指す。このきぼうが地上から見える時間帯がある。地域によって見える時間帯や方向が違うのであらかじめ調べておく必要はあるが、例えば12月2日は関東地方では18時ごろ。本当に見えるか試してみることにした。この日は天候も良く、見える期待も大きかった。

 実は昨年の同時期も見てみたいと思いつつも方角を正確に把握しておらず、見ることができなかった。先日は見るべき方角と時間をきっちり把握していたので難なく見つけることができた。

見て初めて知ったこと

明るさ

 意外に明るくはっきり見える。金星や木星が日の入り直後にはっきり見えるが「きぼう」は金星などよりも一段暗い程度の明るさ。この光は太陽に照らされて見えるのだそうだ。ただし、飛行機のような赤い点滅(衝突防止灯)はついていない。

移動速度

 意外に速い。例えば比較的遠いところを飛行機が飛んでいるのを見ると移動しているのがはっきりわかるが、「きぼう」はこれよりもやや早く感じる。通過時間は見える角度にもよるが長くても4~5分程度。

観察に適した場所

 周囲に強力な光が無いこと。例えば近くに街灯など強い光が目に入ると見つけにくい。またできるだけ空が広く見える場所がいい。

見つけるコツ

 「きぼう」が見え始める方角を知っておくこと。その方向をできるだけ広角な視野でみる。いったん見つければ目で追うのは容易い。

観察のコツなど

 肉眼でも割とはっきり見えるので特に道具は必要ない。双眼鏡を使うのも悪くないが視野が狭くなるので最初に見つけるまで使わないでおく方が良いかもしれない。また写真に撮ろうとするとかなり難しい。先日もスマホのカメラで動画撮影してみたものの、出来栄えは全くよろしくない(笑)。おそらく高感度なカメラを三脚などで固定してシャッターを開きっぱなしで軌道を取る方が良いように思う。もちろん天候に左右されるので見えるのは雲の無い晴れた日。

きぼう観測に関する情報

ありがたいことにきぼうが日本のどこから見えるのか、最適な日時を紹介しているwebサイトがある。「きぼうを見よう」で検索

宇宙にある人工物が地球上から見えるなんて誰が想像したでしょう。皆さんも試してみては?

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なんべぇ
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