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「インド」もしかしたらあなたの人生観が変わるかもしれない不思議な国 

 海外には数か国に行っているがアジアで唯一行っている国がインド。最近、人口が世界一となり、経済発展も著しく、近い将来GDPで日本を追い抜くのではという勢い。その一方でインドと言う国は知っているようで知らないことも多い国。同じアジアの国ではあるけど文化的に違いが多くて理解が追いつかないところも多い。

    ※写真はイメージ

インド/好き嫌い

インドに行った人はインドに対して好き嫌いがはっきりする、と言われている。

インドが好きと言う人が挙げる点

・インドという異文化に興味がある。
・人懐っこいインド人が好き
・インド料理が好き

 私自身、インドは好きな国の一つだが、インド人の人懐っこさは天性なものを感じる。またどちらかと言うと楽天的で後ろ向きなことを考えない感じもいい。またインドは日本や西洋文化とは全く違った文化ということもあり、訪問した人によってはものの価値観、人生観がが変わった、と言う人もいる。

インドが嫌いという人が挙げる点

・インド人は図々しい
・清潔感を感じない

 私の知り合いにも東南アジアを中心に旅行する人がいるが、南アジアに位置するインドはあまり好きになれないそうだ。ここで挙げた「人懐っこさ」を「図々しい」と感じる人がいるようでどうもこのあたりの感覚の違いが好き嫌いに出るように思える。またインドは観光地の物売りが多く、しかも売り方がしつこい。これも好きになれない一つのよう。

インドと日本の違い

治安

あまり凶悪な犯罪は聞かれないが置き引き、スリの類は多い。ただし明らかに日本とは違うので深夜帯の出歩きは控える。またカシミール地方はパキスタンとの国境問題もあり、平穏な地域とは言えない。

物の値段

 1インドルピーは概ね2円ほど。総じて、モノの値段は安い。ただ観光地でのお土産物、ホテル、タクシーなどは観光地価格があるので要注意。

お土産物、物売りなどの値段

 レストランやホテルなど料金表があるものは別にして、お土産物などの値段はあって無いようなものと思った方が良い。そもそも値段が書いていないものが多い。先の物売り関係も値段を聞くと倍以上の値段を吹っかけてくる。これは悪気があってやっているわけではなく、彼らの商売仁義として「金を持っている人はたくさん払ってもいいはず」という前提がある(ように思う)。そういう事情を理解したうえで、値段交渉から始める必要がある。最初は概ね倍ぐらいの値段を言ってくるのでこちらは半値を申し出る。すると先方は最初の値段よりも少し値段を下げてくる。そこでこちらも半値よりも少し高めの値段を言う、という具合に少しずつ歩み寄るのである。こういう値段交渉をすると概ね双方妥協できる値段に近付く。とはいえ、本当の値段はわからないので最終的にこちらが納得できるかどうかで決まる。

インドで買った「神棚」。開閉式の扉がついていて神様の物語が書かれている。
ヘタウマ加減に何とも言えない味わいがある

ホテル

 どういう旅行にするかによってホテルランクは全く変わってくる。もっとも最上級ホテルになると昔のマハラジャ(地域の王族)のお屋敷を改装したゴージャスなもの。金額も日本とさほど変わらないかそれよりも高額。一方で安いホテルとなると1,000円以下で泊まれるものもある。中には数百円というホテルもあるが時にはトイレに紙が無く水を入れた壺でおしりと手を洗う、シャワーは水しか出ない、寝床では南京虫の攻撃に晒されることもあるがこういったことも「楽しめる」気概が必要。

食事

 基本的にカレーだと思っておく方が良い。またインドでは宗教上の理由から牛肉と豚肉は食べない(正確に言うと一部の人は食べる。また牛を食べないことから年老いた牛は野に放たれ、街中で「野良牛」となる)。
 インドにはマクドナルドもあるし一部の高級ホテル朝食はイギリス領時代の名残なのか英国式の朝食を出してくるが、原則食事はインド料理。ただし日本で食べるインド料理を想像すると相当ギャップがある。日本で食べるインド料理は日本風にアレンジされているが現地の食事はもっといろんな香辛料が入っていて味が複雑に感じる。紅茶に香辛料が入った「チャイ」と呼ばれる飲み物も、日本で飲むチャイよりもっと甘くてクセがある。全般的に料理は美味しいと言えば美味しいのだが日本人的な味覚を超越しているので単純に判断が難しいものがある。ちなみに個人的にはまずい、と思ったものはほとんどなかった。

 水道水は飲めない。現地の人たちは水道水に慣れているので何の問題もないが、我々日本人にとって水道水は危ない。水を飲むのであればペットボトルのミネラルウオーターを飲む。しかも未開封のまま受け取るか、もしくは目の前でフタを開けてもらう。ジュース、アルコール類は問題ないが氷は水道水と同じなので「Non ice」でオーダーする。

タクシーなど

 割と路上でつかまえ易い。が、ここでも値段に注意。適当な値段でボッタくりがある。メーターを上げずに走りだすこともある。乗る前に現地を告げてだいたいの値段を聞いておく必要がある。同じように自転車やバイクの後ろに荷台がついている「リキシャ」「オートリキシャ」と呼ばれるものもある。これはタクシーよりも値段が安く、乗り心地も「意外に」快適。ただこれもタクシー同様、現地までの金額はあらかじめ聞いて決めておく方が良い。

インド観光地

これまで行ったことがある場所で主なところを紹介してみたい。

タージマハル

 インドと言われてタージマハルを思い浮かべる人は多いだろう。タージマハルは廟であり、平たく言えばお墓。当時のムガル帝国の皇帝シャー・ジャハーンが自分の妃ムムターズ・マハルのために立てたのがこの廟である。最初に見たときの第一印象は、想像以上にデカい! ということ。人間が大理石であんなに大きな建築物を作れるのか、と驚いた。その美しさにも驚く。人間の建造物で大理石の白さと左右対称の美しさはなかなか見られない。それでも近年の大気汚染、酸性雨などでその白さが損なわれつつある、というがそこを抜きにしても美しいと思う。なおタージマハルの内部は土足では入れない。入口で靴カバーをつけて入る。また内部は写真、動画ともに撮影禁止である。

      ※写真はイメージ

 タージマハルでは大理石にきれいな石をはめ込んだ工芸品が売られている。私も大理石の小箱が欲しくて探していたら子供が手売りしていたので値段を聞くと確か1個50ルピー(当時、1ルピー=10円)と言うことだったので100ルピー札でお釣りをもらおうとしたがさっと箱を2個渡され、子供は走り去ってしまった…。あとに残された私は箱を2個手にして呆然とするだけでした。まあ、2個渡してきたので値段相当と言われれば確かにそうなのだがこれもインドの洗礼か。

 このタージマハルのすぐ脇に大きな川が流れているのだがその川の対岸にこの廟を立てたシャー・ジャハーンは自分の廟を黒の大理石で建てようとしたらしい。結局、建設前に亡くなってしまい、それは成し遂げられなかったというが、もしそれがあったならば白黒一対でますます見ごたえあるものになっただろう。

   大理石の小箱。サイズは12㎝×10㎝ほど

サビない鉄柱

 ニューデリーの郊外にあるクトゥブ・ミナールと呼ばれるイスラム教の遺跡群の中にある鉄柱。1500年以上経過しているが錆びてない。錆びない理由は鉄の純度が高いことから。ただ長年、この鉄柱は人が触ることができる状態だったので下の部分は茶色く錆が浮いている。実は私もこの鉄柱を触ったことがある。当時、この鉄柱を後ろ手に抱くようにして手が届くと願い事が叶う、と言われていて観光客がそれをやるわけだ。ところがこの鉄柱、直径が50㎝ほどあるので普通にやっても手が届かない。そこで現地の助っ人が両手を引っ張って手を届かせ、願い事をかなえさせてくれるわけ。もちろん助っ人にはチップが必要になる。

ジャイプル/アンベール城

 ジャイプル郊外にある城郭宮殿。城内にはこまかな装飾が施され、特に「鏡の間」と呼ばれる部屋は細かい鏡が壁にはめ込まれている。この城郭は小高い丘の上にあり、「像のタクシー」で上ることができる。

  ※写真はイメージ

レイクパレスホテル

 インド中央部の都市ウダイプルにある宮殿ホテル。このホテルは湖上のホテルとなっていて中に入るためには船を使わなければならない。マハラジャの宮殿だったものを改装してホテルにしたので内部は日本ではちょっと見ることができない豪華な作り。当時の金額は忘れてしまったが、現在は1泊120,000~150,000円ぐらいのよう。

 その他、バナラシと呼ばれる南の地域はガンジス川の沐浴で有名なところ。聖なる河では沐浴が行われ、輪廻転生を願って遺体が焼かれ、時折、対岸で鳥による葬儀「鳥葬」が行われていることもある。よりディープなインドを体験したい方は是非。

インド人は日本人が大好き

 インド人は日本人が大好きだ。日本製品も大好きで一度、私が身に着けていたセイコーの腕時計を「売ってくれ」と言われたことがある(こういうところが図々しいと感じるのだろう)。こちらが日本人と言うことがわかると急に態度が良くなる、あるいは買い物の値段が安くなるなど、得したことは一度や二度ではない。他国でも日本人に対して好意を抱く国はあるがインドでは並み以上に好感度が高いように思う。こういう時は本当に日本人で良かったと思う。中には日本語で話しかけてくる者もいるが、海外にいて日本語で話しかけてくる場合は何かしら下心があると思った方が良い。

以上、不思議な国インドでした。

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インドを知るための本 妹尾河童 椎名誠

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なんべぇ
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