パリオリンピック2024が終わりましたね。2021年開催の東京2020(ややこしい)がコロナ禍で無観客の開催だっただけに、いろんな意味でイメージが薄かった東京と比較してようやく通常に戻ったオリンピック。観客がいるのといないのとでは大違い。誰の責任でもないが東京大会が通常開催であればもっと盛り上がったのになぁと思ったのは私だけではないと思う。
日本勢の活躍
それはさておき、今回のパリ大会。日本選手は大活躍でした。メダル数が一つの指標になるのだろうけど、メダル総数で45個。金メダルで18個は本当にすごい。もちろん、メダルの数だけで測られるものではないだろうけど、日本ってこんなにメダルが取れる国でしたっけ? ちょっと前までは全部合わせて精々20個ぐらいだったような? このところロシアが参加できないなど、その影響もあって他国が分け合っていることも影響しているのか? 昔は特に金メダルはアメリカとロシアと中国3各国が奪い合っていたイメージ。そういえば東西ドイツ時代は東ドイツもかなりのメダル獲得数だった。
当時の日本は柔道、レスリング、体操でメダルが期待できる、というところ。陸上競技に至ってはメダルどころか、ギリ入賞というのがやっと。トラックレースの決勝に残るのは夢のまた夢、というのが通常だったことを考えると日本選手の競技技術もずいぶん向上したことになる。
今回のパリ大会で印象に残った競技について挙げてみた
1.競泳
ちょっと残念な結果。世代交代がうまくいっていないのか? 絶対に勝てる選手が少なくなっているように思う。大会前に競技団体内部のゴタゴタも聞かれ、なんだか内部崩壊の様相も。これまで「水泳ニッポン」が目立っていただけに復活してほしい。
2.柔道
いつもながらお家芸と言われつつも絶対的な強さが感じられないのがこの種目。あくまで個人的な意見だが、なんとなく国際基準のルールと日本がイメージしている柔道に乖離があるように思う。マスコミ等でも「柔道」と「JUDO」の違いみたいなものが語られる。柔道発祥の国としてスタイルを確立するのは結構だが、その辺の見極め(折り合い)をつけないと今後、国際大会で強豪国に太刀打ちできなくなるのでは、という懸念。
また度々「疑惑の判定」と騒がれることがあるのもこの競技。今回もあった。日本選手が負けると聞かれることが多い「疑惑」だけに日本の柔道が絶対的に正しいという意識からくる身勝手な批判のように聞こえる。これも先の世界の柔道と日本の柔道の乖離からくるのでは。報道によると日本で行われる全日本柔道選手権は国際ルールではすでに廃止された旗判定や有効のポイントも採用しているという。素人見解だが、これでいざ国際大会出場となったとき、選手は対応できるのだろうか。
3.フェンシング
意外と日本が強いのがこの種目。なんとなく「ヨーロッパの競技」というイメージなので日本がこの種目で表彰台に上がれる、というのはうれしい。日本の武士道と西洋の”Knight”に共通点があるのだろうか。勝手な見解だけど。見ている側はルールが今一つ理解できないのが難点。
4.サッカー
結果だけ見るとグループリーグ突破~決勝トーナメントで敗退はあまりこれまでと変わらないように見えるが、中身はこれまで以上によかったと思う。男女ともに言えるのは世代交代がうまくいっていること。男子はオーバーエイジを入れずにこの結果。女子も若い世代が良い動きをしていた。男女ともに決勝リーグで1つでも勝てたらよかったが、世界はそれほど甘くないだろう。W杯2026でも期待できそう。
5.陸上
最近はトラック競技、フィールド競技でも日本が決勝に残ることができるようになった。日本は体格的ハンデを技術で補う、ということができる。球技や格闘技など、相手と組み合うスポーツではないのでいずれその方法を見出して結果が出るように思う。
またマラソンについても、アップダウンがきついコースが幸いしてスピード勝負にならなかった。結果だけ見ると入賞で終わった感もあるが、レース展開を見るとあと少しで世界をリードするアフリカ勢と互角になれる感じがした。
6.スケートボード
若い世代が活躍して表彰台を勝ち取っていく姿はうれしいけど、技の難易度やどこに注目すればいいのか、今一つオジサンには理解できないワケよ。中継アナウンサーはかなり勉強している感じはあるけど、それ以外のテレビ関係者もあまりこの競技を理解していないように思えるのは私だけ?
7.ブレイキン
表彰対象になった人たちは素晴らしいと思うが、これもちょっと理解が難しい競技だった。次のロサンゼルス大会では採用されないとのこと。ロサンゼルス五輪組織委員会は不採用の理由を明らかにしていないが、見る側にしても善し悪しがわかりにくい。もう少し環境整備が必要だと思う。
次のロサンゼルス大会は7月14日~30日だそう。以前のロサンゼルス大会が1984年。ということはすでに40年が経過していたか。次回大会はロシア含めて全世界が参加できますように。