アロンソが少なくとも2026年までアストンマーティンと契約することを発表しましたね。アロンソは現在42歳。誕生日が7月なので2026年シーズンで45歳になる。そして2026年と言えばホンダがF1に復帰するという年。つまりかつて2017年から2年間のホンダとの「あの関係」が復活するわけ。
「あの関係」と言えば、F1ファンの方ならわかると思うが、同じチームとなったマクラーレンホンダでレース中に「こんなのGP2のエンジンだ!」と叫ぶなど、最悪の関係だった時代ですね。内情を言えば、アロンソとホンダの関係が悪かったというよりもマクラーレンとホンダの関係がよろしくなく、PU(パワーユニット)とシャシーの相性が抜群に悪かったという方が正しく、アロンソはそれをなんとか上位にもっていこうと奮闘していた、というのが正しいと思う。何しろ当時のマクラーレンは直線で全く伸びず、トラブルも連発。アロンソが苛立ったのも無理はない。アロンソがレース無線で「GP2エンジン」を言い放ってそれが放映されたこともあってクローズアップされたけど、実際、結果が出ない当時のホンダはかなり苦労していたよう。往年のセナがドライバーだったマクラーレンホンダを知っているものにとっては信じがたい光景でしね。どれほど実績があっても過去の実績だけでは通用しないのがF1の世界なのだなというのを実感しますね。
願わくは伝説の組み合わせに
一部のアロンソ評はドライバーとしての腕は誰も文句の付け所が無いが時折、性格的なところでトラブルが起こる。曰く「チームワークを乱す」「彼の周りには常に混乱がある」などなど。まあ、レーシングドライバーというのはある意味、生きるか死ぬかぐらいのことを考えながらレースに出るわけで、しかも車に乗れば、基本的に自分一人でなんとかしないといけない場面に幾多も遭遇するだろうに。そんな状況に身を置く立場としては優しい心を持っているだけでは務まらないのだろうという想像はできる。願わくは、アストンマーティン×ホンダ×アロンソのタッグはうまくいくものであってほしい。いずれも日本では知名度が高い組み合わせだけに、うまくいけば今のレッドブル以上の人気が出る伝説の組み合わせとなる可能性も大きい。
アロンソの親日ぶり
またアロンソは過去には自分のマシンに「サムライ魂」と書いたり、先日の日本GPでは自身のヘルメットを北斎風にアレンジしたり、と親日家でもある。居酒屋で普通に日本人と写真に納まったり、私が時折食事するパスタ屋さんにも行くようで壁にベタベタとアロンソの写真が貼ってあったところを見ると、来日の際にはフラッと普通にお店に行ったりするよう。そんな一面があるのであればなおのこと、日本のファンの期待に応えてほしいものですね。
さて、そのアロンソ。今のところ、4戦終えて全て10位以内。全レースでポイントを獲得しているからすごい。ドライバーランキングでも8位。あまり年齢のことばかり触れたくないけど、F1の世界に長くいてほしい存在になりつつある。