とりあえず走ってみたいけど、何を揃えればいいのかわからない、今回はそんな人のために必要なグッズをご紹介します。
何を揃えるべきか 走るための道具はそれほど多くありません。
シューズ
ソックス
ウエア(上下)
ざっくり言うとこの3種類です。「結構あるな」と思ったあなた。そんなことはありません。なぜなら極端なことを言うと、シューズとソックスがあれば、あとはあり合わせの動きやすいTシャツとパンツでも十分、始められます。
シューズ 最も重視したい道具
もっともお金をかけるべき道具がこれです。なにしろ走る、という動きに直接関わる道具だけにここは慎重に選んだ方が良いです。ただしやってはいけないのが普段履きのスニーカーで走ること。これは脚を痛める原因になるのでやめておきましょう。
またシューズ選びでは、ただお金をかければいいわけではありません。レベルに合った靴選びが必要です。例えば最近のランニングシューズは高価なものだと3万円以上しますが、こういったシューズは上級者向け(例えば大会での完走タイムが早い人)に合わせたものが多く、これからランニングを始めようかな、と言う人には必要ないものです。これから始めよう、と言う人にとって手ごろなレベルは価格帯で言うと1万5千円前後のもの。これで十分です。この価格帯だとお店によっては小売価格で1万円前後になっていることもあります。ネット販売だともっと安くなっていることもありますが、ネット販売は実際に履けないという致命的なデメリットがあります。ネットで購入するのは避けた方が良いでしょう。
シューズはスポーツショップなどでランニング用として売られているものを紹介してもらい、その中から選びます。メーカーはいろいろありますが、大きく分ける国内メーカーと海外メーカーに分かれます。国内で言うと「アシックス」「ミズノ」などがメジャーなブランド。海外では「アディダス」「ナイキ」「ニューバランス」など。最近では「オン」というブランドも人気です。
さて、これだけあるブランドからどれを選ぶのか。まず大切なのは足に合うかどうかです。こればっかりは履いてみるしかありません。概ね(ものすごく大雑把な話)国内ブランドの製品は日本人の幅広、甲高の足に合う、と言われています。一方で海外ブランドは幅が狭いものが多いと言われています。どちらにしてもあなたのに合ったものを選んでください。デザインや色も選択肢には入るでしょうけど、まずは履き心地を重視してください。
サイズの目安は普段履きのスニーカーを基準にしてプラスマイナス5㎜です。プラスマイナス5㎜というとずいぶん差があるように思えますが、実はメーカーによって微妙に差があります。同じサイズでもメーカーによって全くサイズ感が変わってきます。さらに履いてみて以下の点を確認します。
キチンと紐を結んで踵が脱げないか
親指の先1㎝ぐらいの余裕があるか
小指が極端に圧迫されていないか
2~3種類のメーカーを試し履きして店内を軽く歩いてみてください。そこで違和感のないものから選んでいきます。またシューズ選びは午後にします。午後は足がややむくんでやや大きくなる傾向にあるからです。またこれから使うと思われるソックスも履いていきましょう。
あまり細かいことを気にしてもなかなか決めかねると思います。最初のシューズは「これがいいかなぁ」ぐらいで。上記の条件にあった名の知れたブランドであれば、そのうち慣れてきます。
ソックス 超高級品も
ソックスはそんなに高価なものでなくても十分使えます。普通の量販店で「スポーツ」と銘打ったものであれば2足1,000円ぐらいで売っているものでも全く問題ありません。またソックスには厚手、薄手の種類があります。どちらを選ぶかは好みですが、初心者は厚手を好む傾向にあるようです。なお「ランニング専用」あるいは「レーシングソックス」としているソックスは非常に値段が高いものもあり、1足で2,000円というのも珍しくありません。スピード練習、あるいは大会本番で、というならばこのぐらいのソックスも必要かもしれませんが、初心者であればあまり必要ないものだと思っていいです。ソックスの参考はこちら
ウエア カラーやデザインはよりどりみどり
極端な話、普段着Tシャツやジャージでも走れます。これからランニングを始めよう、というときはすでに持っているものでも十分始められます。またウエアはシューズと違って「S/M/L」といったサイズ分けなので普段着を参考に通販購入でも可能です。
ウエアをスポーツショップで見ると色とりどりのランニングウエアに目移りします。色やデザインだけではなく機能的にも様々で「速乾性」「紫外線カット」といった謳い文句が並んでいるので悩んでしまいます。そこでウエアの上下に関してはそれぞれ要点をまとめてみました。選択基準の参考にしてみてください。
ウエア上…極論言えばデザイン重視、価格重視。機能は速乾性のみで十分
ランニングウエアの主な機能には速乾性や紫外線カットなどがあります。どこまで求めるかにもよりますが、最近のスポーツTシャツはほとんどが速乾機能を備えています。速乾性機能が備わっているならば、色やデザイン重視でも構いません。スポーツ店で購入しなくても、量販店や某ガテン系販売店でもスポーツに適した速乾性ウエアを揃えています。スポーツショップを見つつ、そういったお店も参考にしてみてください。また長袖、半袖があります。季節に合わせてどちらかを選びます。なおこれ以外にノースリーブ(袖なし)もありますが、初心者にはあまり選ばれないタイプです。
ウエア下…ハーフパンツ、ロングタイツ、スカート状など様々
ウエアの下については様々な形状があります。最近の傾向で言うと素足を出して街中を走るのは恥ずかしい、という思いがあるようで、性別や季節を問わず、タイツを履く人が多いように思えます。ハーフタイツの上にさらにランニングパンツを履くわけです。個人的にはランニングパンツにインナーがついているならそれだけで十分だと思うし、2枚も重ね着するのはなぁ、とも思うのですが、まあ、これは好みです。
また女性に人気が高いのは巻きスカートのような形状の通称「ランスカ(ランニングスカート)」というのもあります。これもハーフタイツと重ね着している人が多いです。
ランニングタイツに関しては価格帯が幅広く、これはお財布との相談になります。金額の違いは機能の違いです。低価格なものは防寒機能ぐらいですが、高価格なものは膝関節のサポート、腿やふくらはぎの締め付けを強めてサポートするなどがあり、高額なものは2万円前後します。
その他のグッズ
キャップ(帽子)
季節を問わず、持っておいた方が良いのがキャップです。軽くて通気性の良いランニングキャップはそれほど高価なものではなくても良いので持っておくと便利です。
手袋
人によって、あるいは住んでいる場所によってははまったく気にならない人もいるが、真冬にいざ練習、となると手や指先が冷たくて走るどころではないことがあります。たまに寒くて長袖を指先まで覆って走っている人を見かけますが、あまりカッコいいものではありません。特にランニング用と銘打った商品でなくても、例えば100円ショップで売られている毛糸の手袋でも問題なく代用できるので買っておくことをお勧めします。
以上、これから走る上で必要と思われるものを紹介しました。これ以外に時計も必要と言われれば必要ですが、すでにお持ちのもので防水機能が付いているものでも十分使えます。
必要金額 全部すぐにそろえる必要なし
さて、これら物品を揃えると果たしていくらになるのでしょうか。
シューズ 15,000円
ソックス 1,000円(2足1組)
ウエア上 3,000円
ウエア下 ハーフパンツもしくはランスカ 3,000円
ハーフタイツ 3,000円
合計 25,000円
これだけ見ると結構な金額ですね。しかしランニングと言うスポーツは、これだけ払ってしまうと、少なくとも練習に関して、この後1~2年、あるいはそれ以上、お金はかかりません。練習のための会費も場所代もかかりません。ランニングウエアはそんなに簡単には傷みませんし、シューズも普段履きと別にしてランニング専用にすれば相当、長持ちします。
また全部すぐに取りそろえる必要もありません。冒頭で記載の通り、極端なことを言えばウエアはお持ちのもので代用するとして、シューズとソックスさえ揃えればすぐに始められ、また金額も上記の1/3ぐらいに抑えることもできます。少なくとも練習するだけであればとても安上がりなスポーツです。
次回はいよいよ練習編。まず走り始めるのあたり、どのような練習をするかをご紹介します。