海外旅行に行くとなれば、いろいろ思わぬ出来事が起こるもの。今回は私が実際に経験した、主に空港での出来事などを書いてみたいと思う。
搭乗チェックイン
国際線は国内線と違い、パスポートチェックや荷物預けなど手続きが多くなりがち。空港の作りや行先にもよるが搭乗窓口が遠いこともあるので搭乗に際しては国内線よりも十分、余裕をもっていくことをお勧めしたい。できれば搭乗手続き締め切りの3時間ぐらい前までにはすべての手続きが終わることを目標にしておいた方が良い。
また搭乗手続き以外に外貨両替、海外旅行保険など空港で済ませようとするのであればなおのこと空港への到着時間に余裕を持っておきたい。
飛行機の座席に関するあれこれ
これまで何度か海外に出かけた際にあった座席に関する出来事。
リコンファーム
今では一部の航空会社を除いてほとんどこの手続きは無くなっているが、30年ぐらい前まで個人で国際線を予約した場合、ほぼすべての航空会社でリコンファームという手続きが必要だった。これは搭乗約3日ほど前までに電話などで航空会社に「必ずこの飛行機に乗りますよ」という連絡をする、というもの。この連絡を怠ると最悪キャンセルになってしまう。一度、アメリカから日本に帰る際、この手続きを同行した人物にお願いしていた。ところがどうやら連絡を忘れたらしく、手続きなしで空港へ。
さてどうなるかと、カウンターでチェックイン手続きしようとするとCAさんから「リコンファームしましたか?」と案の定聞かれた。やはりキャンセル扱いになっていたようだが、こちらも動揺せずに「リコンファームしましたよ」と言ったらCAさんはちょっと画面をのぞいてどこかに電話したのち「30分遅れて別の航空会社になっても良いですか」と聞かれたので即OK。案内された先に行き、登場するとなんとビジネスクラスだった。乗り換えた航空会社は忘れてしまったがおそらく今はなきノースウエスト航空だったような気がする。まあ、これは怪我の功名と言うとか、本来ならあり得ないことかもしれない。最悪、この日の飛行機には乗れないこともあったのだから。
エグゼクティブエコノミー
成田空港からニューヨークへ向かう便(飛行機名は正確に覚えていないがおそらくアメリカン航空)で登場手続きを行った際、CAさんが「〇*▼×~にしましたから」とちょっと聞き取れないことを言われてチケットを渡された。何を言われたのかあまり気にせず飛行機に乗ったところ、案内されたのがエグゼクティブエコノミーと呼ばれる席だった。要するにエコノミーとビジネスの中間のような席で、座席の幅はビジネスクラスだが食事内容はエコノミーというもの。なぜこの席を当たられたのかは今でも理由はわからない。まあ、いつも食事内容にそれほど期待していないし、何よりも13時間以上のフライトをビジネスで過ごせるのであれば全く問題ないと思い、ありがたく利用させてもらった。
非常口前
国際線に少し慣れてからカウンターで聞いているのが非常口前の座席。飛行機に乗るとCAさんが目の前に座ることが多いあの席だ。空いていないこともあるが一応聞いている。利点は何よりも足元が広い。例え窓際で隣に誰がいても気にせずにトイレに立てる。ビデオ画面もアームレストについていたりするから不自由はない。ただこの座席、非常の際には手伝ってもらうことが条件になる。また15歳未満は不可と言う話。さらに少々英語を試される。非常時にはある程度の英語が理解できないと手伝いえないためだ。なのでこの席に座るとCAさんが英語で話しかけてきてさりげなく「テスト」される。ただそんなに難しいことを聞かれるのではなく「緊急の場合、お手伝いしてもらうけど、大丈夫ですか」と聞かれる程度。なのでいつも迷いなく「もちろん!」と答えているので今までのところテストは合格している。ではこの際に英語が理解できない感じだと本当に座席を変えられるのかな、見ていたら本当に「変わってください」と言われている人がいたので、これは都市伝説ではなく本当に変えられるようだ。なお航空会社によっては別料金が必要となることもあるらしい。
入国審査
あれ、何度やっても緊張しますよね。だいたい万国共通なのは入国審査員の態度。面倒くさそうで、しかめっ面。あれではこっちも緊張する。当たり前だけど英語だし。まあ、だいたい聞かれることは「渡航目的(観光か仕事か)」「どこに泊まるの?」「いつまでいるの(何泊するの)?」というぐらいなのであまり難しい答えは必要ないのだがそれでも何かほかに聞かれるのではないかと緊張する。
この入国審査、一度だけ手こずったことがある。オランダでの入国の際だった。入国審査員に「帰りのチケットを見せて」と言われたのである。実はこの時はいつもと少し事情が異なり、1人ではなくツーリストとともに現地に行く、という状況で帰りのチケットはそのツーリストが持っていた。そこで「自分はもっていない。後ろに並んでいるツーリストが持っている」と言ったのだがその人物が遥か後方に並んでいたため、入国審査員も誰がツーリストなのか特定できなかったのだ。そしたら「ちょっとこっちに来て」と言われ人生初めて別室に連れていかれた。
いやぁ、これには焦った。これまで別室対応はなかったので完全に気が動転してしまった。幸い、部屋に入った瞬間、そのツーリストが大汗かいて飛んできてチケットを見せてようやく解放された。あれ以来、これまで以上に入国審査には緊張するようになってしまった…。その後、聴いたところによるとオランダなどヨーロッパは陸続きで他国と繋がっているため、ちゃんと自国に帰るんだろうな、という確認がアメリカよりも厳しい、という話。だったら最初から帰りのチケットを渡しておいてよ。このオランダの往復路は日本入国でも引っかかり、荷物を全部ひっくり返された。
後で知ったことだが国際渡航チケットには“SSSS”という仕組みがあるそうだ。これはSecondary Security Screening Selection”と呼ばれるもので二次セキュリティチェックという意味。要するにほかの人よりもより重点的にチェックされることを意味する。対象は無作為らしくもしかしたチケットには“SSSS”と表示されていたのかもしれない。実際、これまで帰りのチケットを見せろ、なんて言われたことなかったし。が、今となってはもはや不明。
空港タクシー
海外の大きな都市の空港を出て最初に出くわすのが白タクの勧誘。どうやら先方も日本便が到着するのを見計らっているようで、ほぼ間違いなく日本語で話しかけてくる。まあ、海外にいて日本語で話しかけてくる人物にろくな奴は無い。実際、この手の白タクを利用したことはないが聞くところ少々割高と言う程度で法外な値段を吹っかけきた、と言う話は聞いたことは無い。ただどういうトラブルが起こるかわからないので空港出口付近で話しかけてきたタクシーの運ちゃんは無視するに限る。
ちなみに例えばアメリカJFK空港からマンハッタンまでの正規のタクシー料金は約70ドルの定額でプラスアルファの渋滞税(!)などがかかり、チップも考えると100ドルぐらい。
一方で電車の場合、同じようにJFK空港からマンハッタンまで10ドルぐらいなので断然格安。ただ行先によって乗り換えが必要でしかも海外の乗り換えは日本のように親切な案内看板もないことが多い。また深夜時間帯は少々危険な感じもあるので慣れないうちはタクシーが無難かもしれない。
海外旅行ではいろいろあるがこの「いろいろある」ことも楽しみの一つ。この後年末年始を海外で過ごす人もいるかもしれないけど、よほど身辺に危険が及ぶことではない限り、トラブルも含めてまるっと楽しんで!
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