思いつき話

年賀状じまいが世の流れ。「SNSで新年の挨拶」に抵抗なしが常識? 

 ここ数年、年賀状を出さない、いわゆる年賀状じまいをする人が増えているそうだ。かく言う自分も年賀状を出してはいるものの、枚数は年々減り続け、毎年数名がフェードアウトするように年賀状リストから外れていく。相手から来なくなるきっかけが多いが、先方の住所が変わってそのまま不達で終わってしまうことも。親戚筋は別にして20年以上続いている相手はそう多くはない。

大掃除と並んで重い作業だった年賀状

 今回は30枚ほど。もっとも多かったのは30年ぐらい前だろうか。おそらく70枚ぐらい出していたと思う。年賀状を出すのが当たり前で、それが社会人としての常識だと思っていたし実際、周りもそういう人が多かったと思う。以前はすべての年賀状のあて名書きを手書きしていたころもあり、大掃除と並んで年末最大の重労働だった。年賀状を作るためのプリントマシンみたいなものが良く売れた時代もあったが、年賀状ごときにそこまでするのもなぁ、と買わなかった。そしていつの頃からか、パソコンであて名書きができるようになって格段に労力が軽減された。

お中元、お歳暮と同じ末路か

 ところが最近は年賀状を出すこと自体、減りつつある。おそらく大きな転機は個人情報云々で住所管理が厳しくなり始めたあたりではなかろうか。以前は社内に個人の住所録みたいなものが普通にあったが今はそれがほとんどない。住所を知らなければ郵便物を送る手段もなくなる。送るためにはわざわざ本人に聞かなければいかないわけで、それが億劫だったり、あるいは聞かれたほうも当然、年賀状を出さなければいけないわけでかえって迷惑にならないか、などという余計な気遣いも必要になる。そう言えばお中元やお歳暮という今ではほとんど聞かれなくなった風習もあったわけで、年賀状もおそらくこの末路をたどるのではないかと思う。

SNSによる挨拶

 年賀状にとって代わって増えつつあるのがSNSを活用した年始の挨拶。以前はSNSを使って挨拶するなどはちょっと軽めで失礼なのでは、という意識もあったが最近はそういう罪悪感もかなり緩和された感がある。逆に年賀状を郵送するということが面倒だし相手にとっても重い感じがする風に変わってきているように思う。

 何しろSNSは郵送代がかからない。書いてすぐに送れるし送ったらその場で届いてしまう。年内いついつまでに出さないと元日に届かないとか、そういう制約が少ない分、受け入れられやすい。今後は自身含めて、SNS比重がより大きくなっていくのは避けられないのではないか。考えてみれば以前は年賀状って一種の生存確認みたいな役割もあったように思う。ところが最近はSNSでなんとなく昔の知り合いが検索できたり知り合いが巡り巡って再度繋がったりと、こういう場面でも年賀状の役割がそがれつつある。

 年賀状については人それぞれの考え方があるだろうから、どれが正解、と言うのは無いと思う。個人的には全くなくなるのはこれまた寂しい感じもするので、今後も枚数は減らしつつも必要最低限な人にだけにしたい。枚数としては10~20枚程度で維持を目指そうかな。

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なんべぇ
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