思いつき話

歯の治療が痛い怖いは今や昔 

先日、奥歯の詰め物が取れてしまい、歯科医に通っている。歯科検診も含めて、なんだかんだ毎年のように歯科医には行っている。

ある一定の年代以上の人は歯科治療というと「痛い」というイメージが強いのではないだろうか。私もその一人である。あの椅子に座ると何をされるかわからない恐怖心とともにもはや逃げ場はないと観念しなければならない。さらに検診をする際の、あのガチャガチャと器具をまさぐる音はこれから始まる拷問に近い痛みを予感させ、上からのライトを浴びると脂汗が流れてくる。さすがに抜歯の際には麻酔注射を打つものの、その注射そのものが痛い。痛いとわかっているから、なおのこと怖さも倍増する。

麻酔のための麻酔

 と、まあ、これが30年ぐらい前の歯科診療イメージではなかろうか。当時は医師も「歯の治療は痛いのが当たり前」と思っている節があった。多少の痛みは我慢しろ、くらいの考えだったのではないだろうか。

 ところが今の治療は全くと言って良いほど痛くない。少なくとも私の周りの歯科医はどこへ行っても、ほぼ痛みを感じない。歯を削るという場合でも治療の程度によるが麻酔をかける。当然、痛みは全く感じない。痛かったはずの麻酔ですら針を刺したかどうかもわからないほど。調べてみると表面麻酔というものを使って針を刺す痛みすら緩和させているらしい。もはや痛い治療をする歯科医なんていないだろうが、いても患者が寄り付かないだろう。

歯の健康は身体の健康

 これはいったいどういった転機があったのだろうか。患者がこぞって痛い治療をする歯科医をつるし上げにでもしたのか。それとも歯科医師会(そんなものがあるのかどうかわからないが)が「えー、今後は治療には麻酔を施すことを決議するのであります」とかいう状況があったのだろうか。

 良い傾向だと思う。何故昔の治療はあんなに痛みを伴うことも止むなしとされてきたのか。麻酔をかけることで昔に比べると相対的に治療費も高くなっている可能性もあるがそんなものは問題ではない。だいたい医師もギャーギャー泣きわめく子供をなだめながら治療するぐらいなら麻酔かけてさっさと終わらせた方が良いに決まっている。

6月4日~10日は歯の健康習慣

 歯の健康はなんでも食べることができることにつながり、それが肥満や生活習慣病の予防にもなるという。また80歳で残っている歯の平均本数はアメリカでは19本、スウェーデンは21本だそうだ。翻って日本は20本を目指しているようだが12本と圧倒的に少ない。日本は長寿大国なのにこの本数はさみしい限りだ。歯科検診に対する意識が低いということも聞いたことがある。折よく、6月4日~10日は歯の健康習慣。皆さんも年に一度は歯科検診を受けて歯の健康を保ちましょう。

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なんべぇ
<国籍:日本> <性別:男性> <出身地:北陸> <年齢:還暦を越えました!> <職業:本業はスポーツイベントディレクター> <そのほか:仕事では地方出張が多い>