年末年始は学生スポーツが盛んになる。高校駅伝から始まり、サッカー、ラグビー、アメフト等々。学生スポーツはプロと違って圧倒的に洗練されたものが無く、それがまた思わぬ展開を促すきっかけにもなるので良くも悪くも予想を覆しますね。そういう展開が見ている側を引き付けるのでしょうけど。
その中でも高校ラグビーは例年になく好試合だったなぁ。
東福岡も桐蔭学園もいいチームだった。両チームともに実力差が拮抗していて攻守で持ち味を生かした展開だった。得点が双方一桁の決勝というのは30年以上なかったこと。
自身、ラグビーはよく見るのだが高校ラグビーの決勝を最初から最後まで見たのは久しぶりだった。これまでの決勝も何度か見ているが実力に差が出て先が見える展開だったりするとだんだん見ている側の集中力が失せてきて、最後は「ながら見」することが多い。今回はそれが無かった。それだけ見る側を引き付ける試合になった、ということでしょうね。
チームや試合が成立しない
ただラグビーは高校だけではなく、ラグビー全体として危うさを感じる。特に高校ラグビーについては、すでに地方予選大会では首都圏でも複数校の合同チームで試合に臨まざるを得ない現象がある。都道府県の中には1試合もせずに花園(全国大会)に出るチームもある。地方予選の点差を見ると想像できるのだが、同じ学校内でも15人そろえるため、全く違う部から寄せ集めてようやく地方予選に臨むチームは相当数あるだろう。無論、学生たちに責任はないのだが、このままでは地方予選大会が成立しなくなる危機感を感じる。
原因は少子化というのが最も大きいがそれ以上にラグビー人気の低迷は著しい。ワールドカップではソコソコ話題になり、注目度も高いが学生の間では(特に部活という意味では)なかなか部員が集まらない。まあ、私もラグビー経験はないけど、見た限りタックル受ければ痛そうだし、その魅力が伝わらないのでしょうね。
若い人にとって魅力あるスポーツに
見せる側に課題があると思う。30年ぐらい前は成人式の後にそのまま大学ラグビーの決勝会場へ、というのがわりと流れとしてあったが、比較的注目度が高い大学ラグビーの決勝でもスタンドは空席が目立つ。現在の決勝開催日と、成人式の日程の影響もあろうかとは思うが、実際に観客席に座ってみると、この問題の根深さがよくわかる。見に来ている人の大半が中高年の人たち。20代30代という若い世代が本当に少ない。
実際にプレーする側よりもよほど根深い問題だと思いますよ。ひいてはラグビーというスポーツ全体に関わる現象だと思いますが、あなたはどう思いますか。
地域スポーツの環境整備
ワールドカップ開催誘致やプロスポーツの充実はもちろん大事だけど、地域スポーツを同時に充実させて、そこにたどり着く環境を整えないと競技人口は増えない。サッカーや野球などは比較的その環境が整備されているが、それでも環境整備については常に改革改善を行っている。高校ラグビーで今後も好試合ができるように改革改善を望む。