音楽

The Rolling Stones 死なずに伝説になった数少ないバンド

 もはや説明不要。結成から60年。これほど長い期間、解散もせずにバンドとして続けているのは奇跡としか言いようがない。60年の間にはメンバーの入れ替えはあるものの、人気が大崩れすることもない。

 今となってはオリジナルのメンバーはミック・ジャガーとキース・リチャーズの二人になってしまったが、この二人が楽曲の要。ともに元ジャンキーである。ドラッグに溺れた時期を考えるとよくもここまで立ち直ったと思う。女性関係も奔放。その気になったら誰かの女房なんていうのもお構いなし。よくこの歳まで死ななかったなぁ。だいたいこの年代でこんな生き方している人は死んで伝説になる、というのがよくある話なのですが。

 海外の事情はよく分からないが日本の道徳的概念からすると、いくら偉大でもここまでハチャメチャだと芸能界では生きていけないでしょうね。正装して謝罪会見。海外では伝説的ミュージシャンが酒、女、ドラッグで騒ぎを起こすのは珍しくはないけど、謝罪会見とか自粛なんて言うのは記憶がない。そんなことやっているのは見たことないから、向こうではミュージシャンは自らが奏でる音楽がよければ、たとえ逮捕されても許されるのでしょうね。合理的と言えば合理的。

新譜は元気いっぱい。ゲストも豪華絢爛

 さて、そんなストーンズ。新譜を出した。「ハックニー・ダイアモンズ」。チャーリー・ワッツが亡くなって初めての新譜はどうなっているのだろう、と思いきや、そんな心配をよそに、もう元気いっぱいですね。ミック・ジャガーなんて80歳とは思えない声量。もはや人知の領域を超えています。

 楽曲全体的に若返っていませんか? ライブ盤は旧譜もありますが20年前と全然変わらない(20年前でも60歳!)。こういったエンターティナーは「変わらない」ことが罪になることもあるけど、この人たちは迷いがないですね。

 しかも楽曲にはポール・マッカートニー、スティービー・ワンダー、レディー・ガガと共演者の豪華なこと。

 この気力、体力はどこから湧いてくるのだろう。今ではミック・ジャガーも健康オタクだという話もあるが、単にオタクというだけではここまで元気ではいられないだろう。やっぱり女性かな。男は常に女の存在が若くさせる。5人の女性に8人の子供、孫が5人に1人のひ孫。名声も金もある。一般人なら持てるモノ全部持ったし、あとは楽しい老後を、というところだがそんな気分は全くなさそう。頑張ってあと2人ぐらい子供作ってくださいな。

ABOUT ME
なんべぇ
ハンドルネーム:なんべぇ 本業はフリーのスポーツイベントディレクター。すでに還暦を迎えた70年代の洋楽好き。仕事で日本各地の出張が多い。これまで訪れたのは42都道府県。洋楽を中心に映画と最近ハマっている西洋絵画を中心にレビューしていきたいと思っています。