思いつき話

インバウンドに人気のメニュー「寿司とラーメン」。本当に人気なのはどっち?

 日本へ観光に来た外国人のインタビュー動画などを見ることがある。こういう動画で「日本に来て食べてみたい和食」という話になるとたいてい挙げられるのが「ラーメン」か「寿司」である。あくまで見た範囲ではあるがおそらくこの2品が最強なのではないか。寿司はともかくラーメンを「和食」と言うと少々抵抗がある人もいる気もするが、いったいいつからラーメンと寿司がこれほど人気者になったのか。想像なのだがこの2品は海外でも多くお店が出ていてそれもあって日本に来たなら是非、本場物を食べてみたい、という思いもあるのではなかろうかと思う。

かつてはすき焼きと天ぷらだった

 とはいえラーメンはまだわかるが寿司はなんだかんだ言っても「生魚」である。例えば80年代後半は日本の好景気で日本企業や和食が次々アメリカに進出した時代。映画やドラマでも日本を意識したものがたくさん作られた。当時、どの映画だったか忘れたがセリフの中で「寿司なんか食いたくないよ、だって生の魚だよ!」と言っていたのを記憶している。日本に来る人達はそれなりに日本に理解ある人達だろうから生魚にも一定の免疫もあるだろうけど、実は今でも寿司や刺身が苦手な人は少なくないように思う。

 以前は海外で最も知られた和食と言えばすき焼きか天ぷらではなかったか。すき焼きは生卵をつけて食べることに抵抗を感じる人もいたが生卵なしでも十分美味しい。日本に来て和食を食べさせる、となれば刺身や寿司に抵抗を感じる人が多いので、すき焼きか天ぷらにしておけばとりあえず食べてくれる、みたいな感じだったと思う。

 一方でラーメンはどうなのかと言うとこれは元々ヌードルという言葉があるぐらいだし、各国にラーメン屋さんが進出していることもあって人気なのはわかる気がする。何よりも万人にわかりやすい味だ。

ラーメンの水準と選択肢の広がり

 このラーメン、例えば東京などではもはや美味しくないラーメン屋さんというのはなかなかお目にかかれない。例えば定食屋さんでラーメンもありますよ、ぐらいのお店であれば「ここのラーメンはイマイチ」というのはあり得る。が、およそラーメン屋でございますと暖簾を上げているところで不味いなど聞いたことが無い。考えてみれば冷凍食品にしてもコンビニにしても、はたまたインスタント麺にしても本当にレベルが高くなった。そう考えると美味しくないラーメンを作ること自体が難しいように思う。

 またラーメンほど個人の好みがわかれる料理もあまりないように思う。たまに見知らぬ土地でタクシーの運転手さんに「美味しいラーメン屋さん、ありますか?」と聞くとたいてい「ラーメンって好みがわかれるからなぁ」と困った顔をされる。
 もう一つ感じるのはラーメンの種類、選択肢が増えたと感じる。以前は例えば醤油や塩、ご当地ラーメンとして北海道は味噌ラーメン、九州は豚骨ラーメンなどそれほど種類も分かれていなかったが今では味はもちろん、超大盛りスタイルやつけ麺、油そばなどその広がり方は無限大。

田所商店は味噌ラーメンだけで勝負する

 さて、そんな中でも味噌ラーメンを専門で出している「田所商店」というお店がある。チェーン店ではあるが割と近所にあるということもあってたまに行くのだが、とにかく味噌にこだわったラーメン屋さんである。

選択できる味噌味は以下の4種類。

北海道味噌

塩味が強くてコクが深い。味噌ラーメンと言えばこれを思い浮かべる人が多い。

今回オーダーしたのは北海道炙りチャーシュー麺とミニチャーシュー丼(税込み1,122円)

信州味噌

濃い口味噌でやや酸味がある。全国の味噌の35%が信州味噌だそう。

伊勢味噌

いわゆる八丁味噌。赤味噌ってやつですね。

江戸前味噌

割と甘めの味噌。

九州味噌

甘みの強い麦味噌。麦味噌というものは知らなかった。

お店の紹介:田所商店

味噌の種類でラーメン店が成り立つのだから日本のラーメンは奥が深い。

ABOUT ME
なんべぇ
<国籍:日本> <性別:男性> <出身地:北陸> <年齢:還暦を越えました!> <職業:本業はスポーツイベントディレクター> <そのほか:仕事では地方出張が多い>