インデックスファンドの代表選手とも言えるS&P500に投資を始めてから約5年。これをきっかけにほかのファンドやETFに投資している。特にS&P500はインデックスファンドの代表格と言ってもいいのとっかかり易いと思う。さらに感じるのは「やってよかった」ということ。もちろんある程度のデメリットはあるものの得るものの方が大きい。そこでこの5年間で感じたメリットとデメリットをまとめてみた。
メリット5選
投資に関する深い知識が必要ない
インデックスファンドに投資する際にはあまり深い知識は必要ない。基本的には証券口座を開設して月々の金額を設定。あとは自動的に積み立てられていくものを眺めているだけで完了。
少ない資金からでも始められる
投資を始めるまで最初の金額が高額になるのでは、という意識があった。実際、国内の優良株など1株50万、100万というのも珍しくない。そういうものを見聞きしてしまうと投資は自分に関係ないもの、と距離を置いてしまう。しかしインデックスファンドは100円からでも始められる。
比較的良好な運用結果(プロセス)が可能
S&P500は比較的値動きが安定している。時には値下がりすることもあるが30年間など長い年月で見れば右肩上がり。長い目で見ればアメリカ経済が好調である限り、また長く投資を続ける限り、大損の確率は低いと考えられている。
株に対する意識が芽生える(他の投資にも関心を持つようになる)
投資を始めるまで、株価などと言うものに目が行くことはほとんどなかった。ヘッドラインニュースで株が爆上がり、あるいは暴落というネタでもない限り、注目することはなかったが、投資を始めてから株価や関連するニュースにより関心が持てるようになった。
情報量が多い
S&P500は一般的に普及している銘柄であり、投資体験者も多く情報量が多い。ただ情報量が多いということはそれだけガセネタもまぎれているのであまり特殊な意見、情報に惑わされないようにする必要はある。
デメリット5選
結果が見えるまで時間がかかる
投資の手法としてデイトレードのように瞬間的な値上がりを狙って売り買いするものではない。じっくり買い増ししながら複利の効果を待って資産がじわじわ増えていくことを待つやり方。そのため目に見える結果を得るために一定の期間とその間の資金が必要となる。長期投資で目に見えてメリットを感じ始めるのは資産1,000万が近づいてくるころ。そこまで辛抱が必要。
大儲けは難しい
インデックス投資は「長期で」「コツコツ儲かる」ことが信条。秒で億単位儲けました、みたいな話はあり得ない。時間を味方につけて「小金持ち」を目指し、時間に縛られずお金に悩まない生活を得ることを目標にしたい。
多量の情報にあるガセネタ
人気商品だけに情報得ようが多く、一方でガセネタも混じっている。あまりに特殊な意見、手法に惑わされないようにしたいところ。
深い知識が身に付きにくい
基本的に「ほったらかし投資」という戦術なので経験として投資に関する深い知識を得る機会が多いとは言えない方法。自ら情報を得に行く姿勢があれば知識も身につくが、そうでもしない限り、細かい知識はつきにくい投資方法と言える。
今後も好調が続くとは限らない
長期的に見て安定しているのは事実だが、短期的には値動きする。比較的、安定商品と言われていても市場の動きに左右されるものには間違いない。実際、アメリカの失業率や賃金に関する情報が発表されるとS&P500も例外なく値動きする。つまり「明日、暴落するかもしれない」というリスクは持っているのだ。
投資の心得
自分で納得して投資を始める
投資を始めるきっかけが「誰かに勧められたから」はあり得ることだが最終的には自分が納得して始めるべき。儲かっても損しても誰も責任は取ってくれない。
人任せにしない(対面店舗、投資のプロ、知人など)
自分で決めるという精神に通じるところでもあるが、対面店舗、投資のプロ、投資に詳しい知人に任せないこと。
長く継続する。あきらめない
長期積み立て投資はそのプロセスで山あり谷あり。途中、暴落の危機があってもあきらめないことが寛容となる。もし資金的に苦しくなったら月々の積み立ては一旦中止してそのまま「塩漬け」にするという手法もある。
一括投資は控える
投資で未来を予測するのは大変難易度が高い。高騰するかもしれないし急落するかもしれない。まとまったお金があるからと言って一括でドカンと投資して急落した場合のショックは計り知れない。このリスクを避けるためにも月々数万~10万程度の積み立て方式で投資する。
S&P500で何を得るのか
インデックスファンドで大金持ちを目指すと相当陶器の時間と資金が必要になるが、例えば資産5,000万ぐらいの小金持ちは可能になる。先にも述べたが概ね1,000万が見え始めると資本主義のメリットを感じ始めるだろう。またこの頃になると見える景色が変わってくる。
お金と物質的価値のものの見え方が変わる
この頃になるとある程度の買いたいモノはいつでも買える、という意思が生まれるとと同時にそれが本当に欲しかったのか、という発想に代わり、ついにはほしいと思っていたものがそれほどほしくはなかったのだ、ということに気づく。
仕事と人生のバランス関係が変わる
一言で言えば社畜ではなくなる。仕事とは何だったのか、自分と仕事との距離感、あるいはこの仕事を失っても食っていけそう、みたいな心の余裕が生まれる。
心の余裕が変わると人生に対する価値観が大きく転換する。実はもっと好きなことをやってもいいのでは、もっと人生を楽しむべきではないか、という意識が変わる。それほど資産運用で人の心の持ちようは変わるのだと実感できるはずだ。
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